漢方薬とは

漢方薬とは一体どのような薬なのでしょうか。

漢方薬はというものは、いくつもの生薬を組み合わせて作られた薬です。生薬という単体の薬を患者に合わせて配合し、本当にその人に合った漢方薬を作るのです。 生薬とは、自然の植物や動物、鉱物などからなっており、漢方薬はこれらを配合してつくられます。

生薬はもともと民間薬に端を発するとも言えます。民間薬は、昔からの経験をいい伝えた生活の知恵です。たとえば、ゲンノショウコがお腹にいいとか、ドクダミが肌にいいというような、身近な植物を症状に合わせて使ってきたものです。

西洋ではハーブがこれにあたり、ハーブはヨーロッパなどの生活に古くから根付いている民間薬です。健康増進の他、料理にも用いられています。

この民間薬に対して、漢方薬は数千年に渡って効き目や安全性を研究し、経験に基づいて特有の理論体系を築きあげてきました。

漢方薬の基本的な考え方は、人が持っている病気を治そうとする力、すなわち自然治癒力(体が病気と闘う力)を高めることによって病気の平癒を目指すものです。

健康な高齢の夫婦

漢方薬とは、漢方医学という東洋医学の一部を指すものです。東洋医学では、漢方医学の他に針灸、気功、按摩等があります。これらは全て、誰もがもともと持っている自然治癒力を高めて体を整えることを基本にしています。

漢方薬では、患者の症状に応じて生薬を組み合わせて使うのです。このため、一つの漢方薬で様々な症状を改善する事もできます。また、現在の日本では高齢化社会を迎えています。このため、いくつもの症状を抱え、様々な薬を飲まなくてはならない高齢者に適した薬だと言えます。