口内炎とは、口の粘膜に現れる様々な症状の総称です。食べ元、特に塩分を含んだものを食べたり、水分をとったときに沁みたり、粘膜に潰瘍やびらんができることで出血しやすくなると言う症状も有ります。発生の背景には基礎疾患が潜んでいる場合もありますが、多くは原因不明であり、胃腸の虚弱やビタミン不足が原因に挙げられます。
西洋医学ではビタミンB2やビタミンB6を使いますが、口内炎はビタミンの投与によって一時的に治まってもまた再発したり、また効果が得られないこともあります。
口内炎の治療にはビタミン製剤よりも漢方治療が効果的なケースもあります。
口内炎には急性口内炎と慢性口内炎との2種類がありますが、この2つの見分け方は、急性口内炎には胃腸症状を伴うということから見分けることが出来ます。
たとえば、暴飲暴食をすることや、脂ものを摂りすぎることによって胃腸に負担をかけすぎたときに、口内が赤くただれたりして激しい症状が現れます。赤く腫れて痛むことや沁みることから食べ物が食べられないのはもちろんのこと、水も飲めないほどに症状が激しいこともあります。
このタイプの急性口内炎は、もともと胃腸の弱い人が少し食べ過ぎた時に胃の炎症を起こすなどして発症することもあります。このような時にはビタミン製剤など飲んでいる場合ではありません。漢方薬の茵陳蒿湯が効果的です。この漢方薬は炎症を取り除く消炎作用がある生薬で構成されているため、優れた消炎効果を表してくれます。
また、口内炎に吐き気、胃もたれ、胸やけなどの胃腸症状を伴う場合には、半夏瀉心湯が適しています。この薬には、炎症を抑える生薬の他に、胃腸の働きを正常化する生薬が含まれているため、胃腸症状を伴う口内炎に効果があります。