めまいと吐き気を繰り返し、尚且つ難聴や耳鳴りの症状も呈し、しかも原因のはっきりしないものはメニエール病と言われます。メニエール病は西洋医学では原因不明と言われています。しかし、東洋医学では原因が解明されており、治療方法や食事療法が確立されています。
内リンパ腫を原因としてメニエール病を起こしている場合には、水分の過剰摂取に注意すればいいのですが、それでは通俗的に言われている「水分が多い方が血液がサラサラになって健康になる」という水分摂取信仰は誤りなのでしょうか。
これを東洋医学的に考えるならば、リンパ水腫というのは過剰な水分がたまった場所なのです。内耳という限定された部分に溜まっています。この水腫が内耳付近の血液循環の妨げとなるため、めまいや耳鳴りを発生させているのです。つまり、余分な水分が血液循環を妨げてしまうため、血液サラサラ以前に、臓器などを浮腫の状態とし血液を流れにくくしてしまうのです。
この事から、「水分をたくさん取って血液サラサラになろう」と水分の過剰摂取をすることは大変危険なのです。
また、水分を過剰摂取していなくても、内耳に貯まる水分を上手く排出できなければ、内耳に水がたまってメニエール病を発症することとなります。これにはストレスが密接に関係しています。血中に含まれている水分が内耳に溜まるのですが、ストレスによって血流やリンパ液の代謝速度が追い付かず、水分が溜まってしまうのです。
このため、長時間の運転、勉強、夜更かし、過労、心配事などによる肉体的ストレスや精神的ストレスによって、メニエール病が引き起こされることがあるのです。
東洋医学では、水分代謝には脾臓、腎臓、肺臓が深くかかわっています。そのため、水分過剰が原因であるとして水分の摂取量を減らしたからといっても、腎臓が上手く働かずに小便への変換がうまくいかなかったり、肺臓の働きが不十分で水分調節がうまくいかなかったりすればメニエール病の根絶へは繋がりません。
これらの水分代謝に関わる臓器の働きに異常に来している場合には以下のような症状を呈しますので要注意です。
- 夜に小用のためによく目覚める
- 夕方に足がむくむ
- 腰がだるい
- 耳鳴りがある。
漢方薬を用いて体全体の臓器を調整していくことで、メニエール病の十全の治療が初めてできます。